まっすぐ伸びる大通りを挟んで街路樹が広がる通り沿い、全面ガラス張りの窓の向こうにオープンキッチンと、順番に出されるコース料理でテーブルを彩るOHKAZがあります。訪れるたびに変わる料理と、たった一人のためのメニューブックまで。ここに訪れるお客さんの特別な体験を最大化するためのOHKAZならではのおもてなし「おもてなし」が印象的です。OHKAZの名前に込められた意味のように、日本の家庭料理の中に込められた料理の話、今のOHKAZになるまでの道のり、そして持続可能であるためにどのような努力をしているのかについての話がぎっしり詰まっています。順番に流れるように伝わる料理の話に魅了されることを願って、今回の西村遊戯25回目のインタビューでOHKAZ代表とのインタビューを続けます。
こんにちは、第25回西村ユヒマガジンを通じて<OHKAZ>を紹介することになりました。 インタビューを通じて初めてお会いする方のために簡単に紹介をお願いします。
こんにちは。まず、OHKAZは日本語でおかずという意味です。当店は、日本の家庭料理をおつまみとして提供するお店なのですが、私が日本で料理の勉強をしながら家庭料理をたくさん学んだおかげで、家庭料理に特化したお店になりました。 また、私の好きなお酒と連動して、日本式のおもてなし「おもてなし」を自分たちなりにアレンジしました。 そのため、家庭料理のおかずを名前にするようになったのですが、余談ですが、私が勉強した日本の東京では、おかずをおかずと呼んでいます。このような様々な意味を込めて「OHKAZ」という名前になりました。
OHKAZという名前に加え、箸とお皿を持って笑っているロゴの形が可愛くてユニークですね。 ロゴに込められた意味もあるのでしょうか?
OHKAZがおかずバーというわけではなく、西洋では東洋のおかずを全部タパスという概念でまとめているそうで、ジェフェニスタパスといえば「日本のおかず」という意味なので、そう命名し、タパスというと小さなお皿のイメージが浮かんでお皿の絵を描き、お皿と顔だけでは寂しいのでおかずをつまんで食べられるように箸もつけ、お酒も扱うお店なのでお酒の瓶まで持ち上げました。最後に足がないとつまらないので足まで付けてロゴが完成しました。 ロゴの外見は和風の柄の中から、シート裁断やロゴ加工がしやすいものを選び、表情のディテールにこだわりました。 おかげでお酒と食べ物を欲しがりそうな顔と表情になりました。 OHKAZのロゴは、OHKAZの2階にあるオープンブックの店長さんが描いてくれました。
名前に込められた意味やロゴが生まれた過程を思い出してみると、細心の注意を払われたようですね。 また、お店で提供しているメニューの構成や特徴はありますか?
通常、お腹が空いたタイミングで来店される方が多いので、早く準備できるものを中心に構成したと思います。 やはり食事の最初に会話をしていると、料理が冷めたり、味が落ちたりすることがありますよね。 そこで考えたのが、最初に提供される2~3種類のメニューはコールドメニュー中心に構成しています。最初は軽めのおかず3品で構成していますが、冷めても美味しいものばかりです。 そうやって日本のおかずをお試しいただけるように出して、サラダと刺身が出るという構成はいつも同じです。 本格的な食事の始まりとして、お酒が進むメニューが必要なので、揚げ物料理が入り、揚げ物を食べると脂っこくなるので、鍋料理が提供されます。5番目のメニューあたりになると、すでにお酒をある程度飲んだ後なので、解毒に適したメニューで構成しています。 鍋料理でリセットした後、少し重いメニューと食事が出てきて、最後にデザートが出るという構成になっています。
メニューが提供される順番が、まるで一つのシーケンスで繋がっているように感じますが、お客さんが主に食べる形態や時間帯によって構成されたのでしょうか?
そうですね、最初の頃は、お客さんが食事をするときに、その時その時で求められるメニューや、思いつく家庭料理は全部入れました。 そうすると、この方法がお客さんのニーズに合っているのかという疑問がたくさん出てきました。私は始める前にテストしてみる性格なので、お客さんに「これでいいですか?」 とか「このタイミングで何が出たらいいですか?」 と聞くと、足りないところを教えてくれて、次回来店時にお酒や料理でお返ししますと言いながらずっと聞いていました。そのおかげで今のような構成になっていて、コースの形は先ほど申し上げたように、最初に冷たいメニューが提供され、次に揚げ物とスープのメニューが提供されるのですが、このような大きな分類は常に決まっていますが、お客様やチームごとにメニューをカスタマイズして提供しています。例えば3チームが来店したとすると、3チームとも来店回数が違うし、その前に食べたメニューも違うので、来店される方によって、天ぷらというカテゴリーの中で食べたことのないメニューで構成したり、お客さんの好き嫌いによってメニューを細かく構成したりします。
おっしゃる通り、お客さんに合わせてメニューが構成されているようですね。 ある程度決まった構成があるのに、来るお客さんに合わせて毎回違う構成で提供するのは大変ではないですか?
あまり苦労しないのは、来店されるお客様によって来店期間が違うからです。 また、常に新しいものを作るというのは、オープン当初から作ってきたこのお店のシステムでもあります。 今は今まで開発してきたメニューの中から、違う構成で活用しています。
お客様ごとに新しいメニューを提供するためのOHKAZならではの特別な方法がありますか?
まず、お客さまに合わせたメニューを提供するために、お客さまDBを自分で管理し、記録を残しています。 そのため、メニュー表は毎朝新しく作っています。 お客さまが来店されるたびに用意されたメニュー表があると思いますが、来店後にメニュー表に注釈のように、その日に飲んだお酒や、提供された料理ごとの好き嫌いを記録しています。 そうやって管理することで、お客さまが再来店されたときに、メニューがなるべく重ならないように構成したり、時には他のお客さまに提供されたメニューの中から選んで新しい組み合わせで構成したりすることで、お客さまに喜んでいただいているようです。
メニューが変わる周期によって、活用されている食材はありますか?
メニューが変更される時期は、私が思うに、最大で1ヶ月、最低でも半月に1回は変わるような気がします。 お客さんによって変えるので、個人的には毎日毎日変えているように感じることもあります。 また、私たちは食材の仕入れ先がないので、自分で食材を調達しているので、今の季節に一番美味しいものを探しています。
お客さんの立場に立って考えてみると、メニュー構成まで細やかな配慮をされているのが感動的に伝わりますね。 インタビューの冒頭で、料理と一緒にお酒を連携させるとおっしゃっていましたが、おすすめのメニューやお酒はありますか?
私たちのアイデンティティを込めたメニューといえば、断然最初のメニューですね。 OHKAZ 3種というメニューです。 元々は月に1回変わるメニューだったのですが、頻繁に再訪問される方が多くなり、月に1回以上の頻度でメニューが変わり続けています。 良い食材があるたびに変わるのですが、私たちだけのカラーはいつも入っていて、いつも見慣れたOHKAZのお皿に毎回違う食材と違う味付けで提供します。
最初に軽くつまみながら、お酒の味に少し集中できるおつまみなので、うちの店のアイデンティティを込めたメニュー1位ではないかと思います。 相性の良いお酒はやはり日本酒です。日本酒の中でも、私は個人的にバランスの良いタイプが好きなので、お客さんにもそのような味を少し多く知ってもらうようにしています。
OHKAZについて調べてみると、お客さんごとのメニュー構成に加え、コースやお酒の説明までしてくれるのが良いという意見が多かったのですが、ペアリングのメリットはありますか?
お酒は販売していますが、ペアリングで提供する日本酒はすべてメニューにはありません。 ただ、よく求められるもの、好き嫌いが少ないもの、そして日本酒を3つのカテゴリーに分けたときに、その3つを満たせそうなものを私が見つけたら、それをペアリングに入れます。 そのため、大枠はあまり変わりません。
新しい、より美味しい代替品が見つかったときだけ変わるのですが、お客様の来店期間が短くなったり、以前にペアリングで日本酒をたくさん飲まれたお客様の場合、口当たりや好みのデータがあるので、それに合わせてペアリングに関係ないボトルを開けて新たに提供しています。
メニュー提供は10種類のコースで提供されていますが、特別な理由があるのでしょうか?
お酒を飲みながら、いろいろなおつまみとのペアリングを体験するのがいいなと思ったんです。 料理に合うペアリングを探す楽しみもありますし、いろいろな料理を楽しんでいると、一つの酒種だけではちょっと物足りなくなることもあるじゃないですか。 例えば「日本酒」といっても、最初は甘口で始めたけど、鍋料理のメニューには辛口が合いそうだなと思ったときに注文につながることもあるわけです。 そうやって、料理とお酒の幅を広げていく楽しみが、おつまみがいろいろあることの魅力ではないかと思いました。
冒頭でお話したように、ジェフェニスのタパスですから、小さい料理ですよね。 少なくとも7~8品以上出さないと満腹感が得られないかな」と考えて、足りないより多い方がいいという考えでコースを組むようになりました。
OHKAZに初めて伺ったとき、モダンでありながら壁面や照明の色合いが温かみがあり、そのような雰囲気の中で、お客さんは提供される料理の流れに合わせて食事ができそうですね。 この空間を構成するにあたって、意識したことはありますか?
まず、この空間のシグネチャーカラーをオレンジにしましたが、その理由はとてもシンプルで、「オープンブック、おかず、オレンジ」のように自然に連想される色で選びました。 スペースはできるだけモダンでありながら、多くのディテールを入れないように構成したと思います。 初めは流行りのデザインに目がいって、ミッドセンチュリーモダンコンセプトが流行っていた頃、ハンガーや照明も合わせて探しましたが、そうやって埋めていくと半年で新しいものに変えてしまいそうでした。ですから、できるだけ無難だけど、10年経っても飽きないようなもので埋めよう、ということで完成しました。 それでも流行りだったのですが、どうしてもやりたかったのは、ヨーロッパ風の漆喰で、テーブルトップを漆喰で作るのは業者さんにも反対されました。 でも、このテーブルの上で料理の写真を撮ったときに、水彩画の中に私が作った料理が映えるような気がしました。また、写真を撮ったときに、自然な感じになりそうなので、お願いしました。 もう一つは、空間内に直接照明を一つも入れないで、全て間接的に淡い光が差し込むようにし、バーの上部と下部にも内側に隠しました。 テーブルの内側に食べ物を置いて撮影すると、まるでフラッシュを持って写真を撮っているように見える効果があります。 そういうところにこだわりました。
お店のドアを開けると、オープンキッチンと縁取りのバーテーブルがまず目に飛び込んできますが、これは何か特別な理由があるのでしょうか?
自分だけのステージを作りたかったんです。 お客様が食事をしながらどんな料理が作られるのか、調理の過程を直接見ていただけるような構成にして、視線が気にならないように、できるだけ事前に出勤してきれいに片付けています。 そうやってできるだけ多くのものが見えるように構成して、私がステージに立つ時間帯は、水面下で足を動かしている白鳥のように、接客ができる空間になればいいなと思っていました。 お客様も、私がこのような整頓された、自然でありながら賑やかでないこの空間で、リラックスして美味しく食べている。そして平和な気持ちになれるような舞台を作りました。
代表さんのお話を伺いたいのですが、日本で料理の勉強をされたとのことですが、どのように料理を始められたのでしょうか。
私が料理を始めたきっかけは、オープンブックの社長の影響があったと思います。 オープンブックの社長が最初に料理を学びたいと言っていて、学びの旅を探すうちに外国に行くことになりました。 特に西洋圏で料理を学びたいと思っていたので行くことになり、料理への最初の旅は弟と二人で始めてもいいという話をしました。 私も美味しいものを食べるのが好きで、一番好きなのは料理ではないので、むしろ仕事にしてもいいということで始めました。私の一番好きなのはお酒なんですけど、一緒に結びつけられるような2番目に好きなのが料理なんです。 1番好きなものが仕事になると寂しいけど、2番目に好きなものが仕事になると幸せなんじゃないかと思って遊びを始めたんです。 その後、タイミングを合わせて弟はパリに行き、私は1~2ヶ月後に準備を終えて東京に勉強しに行きました。
料理の勉強をするために様々な国があったと思いますが、その中でも日本を選んだきっかけはありますか?
料理の勉強をするために出発する前に、趣味で事前に勉強していたおかげで、語学は自由でした。 趣味というには少しハードでしたが、日本旅行によく行っていたので、「日本に関連したことをやってみようかな」と進路を模索しながら勉強してみようという気持ちがあったと思います。 6ヶ月に1回試験があるのですが、3級から始めて1級を取るのに1年半かかりました。3級から始めて1級まで取得するのに1年半くらいかかりました。 そうして1級を取得した年に、弟が料理をやりたいと言い出したり、いろいろなタイミングが重なり、私も迷うことなく言語になり、リソースがたくさん集まっていて良いものを経験して学べる日本の首都東京に行こうということで、本当にシンプルに決めました。
日本で料理を学ぶにあたり、どのような過程で料理を学ぶようになったのですか?
日本語の勉強をする時期に一度は言語を使わないとモチベーションが上がらないので、言語能力がどれだけ伸びたかを確認するために、日本旅行によく行っていました。 その後、料理をしたいと思うようになったので、旅行に行っても料理を学べるような方法を探しました。 例えば、短期間レンタルで住める家とか、学びたい日本式家庭料理は学校に行かずにどのように勉強するのが一番効率的なのか、韓国から調べてみると、とてもたくさんありました。有名な研究者の先生方は、だいたいメールやスタジオなど連絡できる情報があるので、事前にスタジオや研究室の住所を集め、メールと国際電話で会えるように約束を取りました。 そして、その約束のために東京に行き、一人一人に会って、何を学びたいのか、どのような旅程になるのかを説明しながら、料理と学びたいことを伝え、その後のスケジュールを組んで勉強することになりました。
日本で料理を勉強された後、韓国に戻られ、どのようにスタートされたのでしょうか。
韓国でのスタートは、飲食店をやろうと思っていたわけではなく、業態の経験はなく、クッキングクラス的な教育しか学んでいなかったので、私が教える方向性としてはできそうだなと思いました。 韓国でクッキングクラスをメインにした工房を作ろうということで、妹と一緒に仕事をすることになりました。 料理について教えることから始めて、その中でいろいろなパイが自然に広がったと思います。でも、妹と実際に一緒に仕事をしてみると、それぞれの色が強い人たちで、2つの色を融合させるのが思ったより難しく、一つの空間でありながら、別々にクラスを行い、必要に応じてコラボしてクラスを行うという形で運営することになりました。 私は、スケジュールに合わせて運営するよりも、常に継続的に運営し、人と交流する空間を作りたかったんです。 また、自分らしく激しく働ける空間を作りたいし、自分らしさを生かした色々なことをやってみたかったんだと思います。
インタビューの中でお話されていたお客様ごとに異なるメニュー構成の仕方や、OHKAZならではのお客様を迎えるプロセスがあるのでしょうか?
そうですね、先ほどメニューについてお話したように、来店されるお客様ごとに専用のメニュー表をお渡ししています。 うちのお店に来られる常連さんは、メニュー表を集めたり、何回来店されたか、どんなメニューを食べたか、比較しながらコレクションするようなことをしているんです。 そういうことが、私たちだけのお客様を迎える特別な方法の一つです。
食事を終えて帰るときにドアを開けて、必ず外で挨拶をすること、プレイリストまではいかないんですけど、常連さんとかの場合は好きな曲があるんです。 希望者のみリクエストを取って流したり、特定のお客さんが来ると必ずリクエストする曲があるんですけど、そのお客さんが来ると入場曲みたいに流したりします。
細やかな気遣いがお客さんにも伝わると思います。 お店にはどのようなお客さんが来店されるのでしょうか?
大きく分けると3つに分けられると思います。 まず常連さんとしては、一人で飲みに来られる方が多いです。バーテーブルの一番奥の席が主に一人で来られる方向けの席なんですが、その席に座っていただくと、私が一番近い距離で接客できるし、気まずくないので、よく利用されるようです。
二つ目は、この近辺にお住まいの新婚さんやカップルがよく来られます。カップルがデートで来るというよりは、私と3人で友達になって交流する感覚でよく来られます。カップルで来店される場合は、メニューにお二人の名前を一緒に書くこともあります。最近のお客様で一番特別な経験は、出会い当初から岡津に来ていただいていた方が、今年末に結婚されることになったんです。 それで今年の年末に結婚式を挙げた後、家族と親戚だけを招待して当店で披露宴をしたいので、貸切でできないか問い合わせをいただいたこともありました。 そこで、私と調整してみることにしたことが本当に特別なことでした。
最後に、いつも固定的に来られる取引先や会社があります。
最初に来られたお客様がお食事をして気に入ってくださったのですが、一人ずつ他の一行と一緒に来られました。 今はお互いに紹介していただき、一緒に来てくださるか、別々に食事に来られても、ここで会って挨拶をしたり、合席をしたりするようになりました。 大きく分けるとその程度だと思います。
もし代表さんがお客さんだとしたら、OHKAZの魅力はどんなところでしょうか?
OHKAZというお店自体がとても素敵なんですけど、この空間がなくなっても寂しいという気持ちはあまりないと思います。 私が後で他の場所で新しく始めたとしても、作れる名前と空間が変わるだけで、今のOHKAZと同じように、あるいはもっと良い方向にできる自信があるからです。 だから、OHKAZの魅力はやっぱりオーナーなんでしょうね(笑)。
インタビューの中で説明していただきましたが、あくまでもお客さんのためのメニュー構成やおもてなしの仕方が印象的でした。 そのようなものが集まってOHKAZならではの魅力になり、お客さんに気に入っていただけるのではないかと思いました。お客さんにOHKAZをどんなお店として覚えてもらいたいですか?
先ほど私がOHKAZの魅力と言いましたが、その中でも私のおもてなしが「OHKAZ」だと思っています。 私が提供する美味しい料理や説明、お客様へのちょっとした気遣い、そしてこの空間で感じることができる小さな感覚が、お客様にしか提供できないおもてなしの一種だと思っています。 だから、当店に来られた方には、OHKAZならではのおもてなしを受けて、楽しさいっぱいのエネルギーを受け取っていただきたいです。 それで、日常の生活に戻ったときに、OHKAZで受け取ったエネルギーで、次の日を楽しみに、良い思い出として残していただきたいです。
OHKAZが掲げているテーマの中で「持続可能性」について紹介されていますが、持続可能性というテーマの中に様々なキーワードがあると思いますが、その中でも特に力を入れている分野についてお聞きしたいと思います。
料理を始めるときに学校ではなく家庭料理を選んだのもその一環だったのですが、シェフたちの料理は完璧で美しいプレートを作るために捨てられる部分がとても多いです。 だから、美しく良質な部分だけを使った料理で実現するのですが、私たちの家庭料理はそうではありませんよね。少し残った端っこも捨てるのがもったいなくて、少し多めに刻んで料理に入れることができます。 そうやって料理できるのが家庭料理で、私はそういうことを学びたかったんです。 日本では食材を多様に活用する方法や文化がすごく発達しているので、家庭でも料理をするときに食材を大切にし、端っこまで活用する文化が発達しているのも学びたかった理由の一つです。私たちももちろん8万ウォンのコースを提供するお店ですが、可能な限り無駄な部分を使わずに活用し、可能な限りすべての食材と部位を余すことなく使い切るようにしています。 例えば、最近提供している料理の中で手羽先の煮込みを作っています。 手羽先を煮込んでからサーブする時はソースを3スプーンほどしか入れないのですが、サーブした後は煮汁がたくさん残ります。その煮汁を冷蔵庫に入れて固めると、手羽先から出たゼラチンが自然に固まってゼリー状になるんです。 それをきれいにカットしてお客さんにお酒のおつまみとして出すと、「煮こごり」と呼ばれる日本風のおつまみになって、日本酒に合うんです。 可能であれば、残った煮汁も豆板醤や、煮こごりのような形で活用できるものを中心にメニューを選ぶなど、持続可能性を考えて実践しています。
持続可能な美食をテーマに、動物性食材に代わる植物性食材を多く使っているというインタビューを拝見しましたが、実践するようになったきっかけがあるのでしょうか。
持続可能性や環境、気候、危機についての本を読みまくっていた時期があるんです。 それを読んでいると、肉食が悪いという結論に行き着くしかないんですよね。 何度も本を読んでいるうちに、菜食を一度もやったことがないのに、菜食を実践するのは難しいと言うのが正しいのかという疑問が湧いてきたんです。 それで、オープンブックを運営していた時期に、6ヶ月ほど完全に菜食主義の生活を試したことがあるんです。 実際やってみたら、長く続けられたし、菜食主義の食べ物も美味しい理由について、料理研究として価値があると感じました。
でも、肉を完全に排除して、菜食だけで食事をしていると、自分の健康の持続可能性に疑問が生じました。 また、人々に菜食の重要性と必要性を伝えるときに、肉が悪いということに完全に反論できるような論理がまだ不足していました。 それで、菜食を志向する方向に進もうと思い、オープンブックの後に店を準備するときに、菜食レストランを開業することが目標でした。準備をする中で、ベジタリアンの方はもちろん外食をされるのですが、ソチョン内のベジタリアンに対する商圏が完全に形成されているわけでもなく、大抵のベジタリアンの方は自分で作って食べる方が好きなんです。 そして、お酒まで合わせると、お酒のパイが狭くなってしまうんです。 そこで、私が一番得意なジャンルで店をオープンしつつ、その中でベジタリアンオプションを作ろうと考えました。 それで、ベジタリアンの方が来られた時にも、より満足のいく経験をされるように、オープン当初からベジタリアンメニューで構成できるオプションを設けるようになりました。
また、OHKAZの持続可能性に関して努力していることはありますか?
西村の方々のアジトになり、OHKAZを愛する方々がいつも訪れることができるアジトになりたいと思い、主流の必須タグを必ず入れて提供しています。 インテリアなどでもできるだけ飽きないように、流行ではなくOHKAZならではのオシャレをうまく実装しているようです。 環境面ではベジタリアンコースを提供し、ゼロウエスのために足で走って毎日少量で食材を購入するくらいだと思います。
いよいよ終盤に差し掛かったようですが、次は西村をテーマにお話ししたいと思います。 まず、西村に定住された理由はありますか?
最初にオープンブックのお店を開くために調べていた時、鍾路区は念頭に置いていなかったんです。 鍾路区は雰囲気がいいから、一度見てみようかなと思って不動産ツアーを始めた時、最初に行ったお店がOHKAZの2階にあるオープンブックでした。 入ってすぐ気に入ったんです。 閉鎖されていない構造と、窓の外が前面は緑、背面は瓦のそのお店で働きたいと思い、ここに定住することになりました。
オープンブックで一緒に運営され、その後OHKAZを西村で継続的に運営されるようになったきっかけも、先ほどおっしゃった街の印象が大きかったのでしょうか?
これはちょっと微妙な話なのですが、他の街で商売をしてみたくて、本当にたくさん探しました。 そうしたら、いろいろな事情があってなかなか見つからなかった時に、今のOHKAZの場所に出会いました。 実は、オープンブックの時は、どうしても西村にいなければならないと思うほど、西村に愛着がなかったのですが、たまたまタイミングが合って、再び西村に定住することになりました。 それからは、本当にここが自分の街のように落ち着くようになったと思います。
運営をしながら、お客さんも直接出迎えながら、行き交う人やお店に愛着が湧いたと思います。
1階でお店をやっていると、通りすがりの方が本当に声をかけてくださったり、通りすがりに私が働いているところをたくさん見てくださったり。 そうすると、たまに歩いていると「1階で商売している方ですよね」と声をかけてくださる方もいて、自然とこの街の一員として溶け込んでしまうような場面がとても多い気がします。この空間を通してお客さんとの交流はもちろんですが、それ以外にも周辺の商人の方、住民の方などとたくさん話をします。 隣人関係がまだ生きている地域は初めてですが、それが西村の魅力だと思います。 互いに関心を持ち、地域を守ろうとする気持ちが強いと思います。 その分、お互いにやってあげようとすることも多く、交流して知り合いたがることがまだ生きている地域であることが不思議です。ソウルという都市の中にありながら、情緒あふれる雰囲気がとても西村らしくていいし、自然と景福宮が隣にあるのもいいですね。
特に西村は横に広がっているので、夏は本当に緑が多くなりますよね。 季節の移り変わりを感じることができるのも西村の魅力ではないかと思いました。
そうですね。 周辺でビジネスをしている方同士の連帯感が格別だと思います。 西村の自営業者としての最大の魅力はそこだと思います。 同じような業種の方同士はお互いに牽制し合うものですが、ここはそうではなく、助け合ったりもします。 例えば、私たちと同じようなメニューを売っているお店があるのですが、私たちも早く終わったら食事に行ったり、食材を大量に購入するとお互いに必要なだけ分け合ったりします。 いつもお互いに助け合いながら、目の前に置いていくことがたくさんあります。 そういう交流が本当に良いですね。
おっしゃるように、街の中でお互いのつながりがしっかりしていることを感じます。西村で特に紹介したい場所はどこでしょうか?
私がおすすめしたい場所はオープンブックです。様々なクラス以外にも、予算と希望するコンセプトを伝えれば、ケータリングや、プライベートダイニングなど、ニーズに合わせて最初から最後までカスタマイズダイニングをしてくれるところです。 そのため、メニュー表から全てやってくれます。 特別でとてもプライベートなサービスをご希望の方は、森のような美しい空間で体験してみるのもいいと思います。
インタビューを終えて、西村遊戯に期待することはありますか?
お互いに仲良く挨拶し、良い隣人ではありますが、このように一つのプラットフォームを通じてつながる作業はないですよね。 でも、西村遊戯はそのような作業を本当に体系的で、美しくうまくやってくれるところだと思います。 今、その一部になったことがとても光栄で、今後の行方もとても楽しみです。 これから望むことは、皆さんが健康で、長く西村をつなぎながら、いろいろな楽しい作業を進めてほしいです。
インタビューを通して、来店されるお客様へのOHKAZの真心と、一人一人の満足のいく食事体験を引き出すための努力が伝わってきました。OHKAZならではの細やかなおもてなしと美味しい料理を提供するための努力が、お客様に届いた時にどのような影響を与えるのか、OHKAZの誕生から空間の構成、そして今のOHKAZになるまでの道のりについて取材させていただきました。 西村遊戯25回目のインタビューはここで終わり、また良いニュースでお会いしましょう。 ありがとうございました !
文|西村遊戯 写真|西村遊戯
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